7月。
いつものようにほったらかし畑の中を見て回った。
突然、草かげから茶色いものが飛び出した。
一気に小高い土手まで逃げていったその姿は、今まで見たことのないものだった。
ウサギ!?・・・は、律儀に柵の手前で一度こちらを振りかえり、森へ跳ねていった。
僕はこの時はじめて野生のウサギを見た。
柵は穴だらけでも、心はうずうずしていた。もうコツコツやるしかない。
半月ぶりに訪れた畑は、よく見ると、カボチャやズッキーニの苗が少し大きくなっていた。
帰りの車から流れる、ペンギンの『夏休み。。。』
海水浴で、好きな娘と1つの浮き輪につかまって、沖に出る。
夏のまぶしい陽ざし。視界には海面と彼女の姿しか見えない。
すぐ目の前で、息づかいまで聞こえるほど近くで、笑う彼女。
水しぶきと海の鼓動。
一瞬の永遠。
・・・