2011年12月31日

マルックの喫茶店 5. マルックと秘密の部屋「目にいい」

ふいに声が聞こえた。

「おねえちゃん、おいしいね」
「ほんとね、とってもおいしい」

目をやると、姉妹と思われる女の子たちが、はしゃぎながら楽しそうに青い実を口へと運んでいた。

「ブルーベリーを食べると目がよくなるから、しっかり食べて、物事を見通す目を養うんだよ」
近くにいた父親らしき男性が笑いながら、二人に優しく声をかけた。

僕はそんな光景をとても好ましく、幸せな気持ちで眺めていた。
おっといけない、収穫の手伝いをしなくちゃ。
我に返った僕は再び手を動かし始めた。

フマールはというと・・・
「うめぇー」
カゴへ入れるよりも口へ運ぶ方が断然多い。
・・・
posted by from_grassroots at 23:49| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする