梅雨が明け、僕たちはジャガイモを掘った。
本来は梅雨前に穫るものらしいが、やんごとなき事情により延び延びになった。
そして畑は恐ろしい状態に。
雑草にまみれて、もはやどこに茎があるのかすら分からない。
まず草を刈ってから、鍬で掘り起こすと、小さなジャガイモがころころと出てきた。
植えた種芋と同じくらいの量じゃね?
来年は植え付け時期をもっと早めて、梅雨前に茎を見ながら収穫しようと話し合った。
今年一番の暑さで、水分補給も兼ねて近くのカフェへ。
木陰で食事をしていると、本当に気持ちのいい、初夏のお昼だった。
風が吹き抜け、5月のまばゆさとは違った力量感のある明るさが迫ってきた。
夏が来たのだ。
音楽の話から村下孝蔵それからマルックと踊り子の恋など、いろいろと会話がはずんだ。
カフェには若い親子連れが多く来ていて、幸せな時間を過ごしていた。
食後もふたたび作業を続け、なんとか4つの畝のすべてを掘り終えた。
収穫の結果は、意外にも草堆肥の畝が一番多かった。
他の倍の収量で、しかもきれいだった。理由は分らない。
写真は左から有機、草、万田酵素、科学。
そして僕は思った。
もう茶番は止めようと。
やりたいのは初めから「草堆肥」だけで、そしてそれはできるのだから。
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