種の入った袋をゴソゴソさせながら、僕は友人にナウマンゾウの話をした。
今朝、新聞を読んでいると、「原宿でナウマンゾウの化石が発見された」という記事が出ていた。
どうやら2万年前までそこに住んでいたらしい。
当時の関東平野はどんな景色だったのだろう?
広々とした深い森を勝手に想像した。
ときどき奇妙な感覚に襲われる。
それは・・・“生き物がいる”という不思議。
200年前までマダガスカルにはチョコボみたいな巨大な鳥がいた。
日本の山には大神がいた。
そんな健全なモンスターが闊歩していた大地は、どんなに“をかし”な世界だったろう?
とはいえ、今でも、空にはツバメが、海にはジュゴンがいるじゃないか(笑)
そんな他愛もない話をしながら車を走らせた。
僕は、ナウマンゾウやチョコボの延長線上に、野菜や果物が育つのを見たかった。
人間の考えるものは、シンプルな予定調和であり、つまりは“すさまじい”。
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